銀の小箱

児童文学・童話作家 かんのゆうこのブログ

「白うさぎと天の音 雅楽のおはなし」出版。

 

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新刊「白うさぎと天の音 雅楽のおはなし」(絵:東儀秀樹 講談社)が出版されました。この本は、2003年~2005年の三年間の間に、一年に一冊ずつ刊行していった雅楽の絵本シリーズ「光り降る音」「天つ風の音」「星月夜の音」を一冊に再編成したものです。

デザインも全て新しくなり、文字組みは縦書きになりました。もともとが日本の物語なので、縦書きも良く合いますし、何より3つのお話を一冊で読んでいただける形になったことは、とてもよかったと思いました。

この本は雅楽の演奏の中心となる楽器、「笙(しょう)」「龍笛(りゅうてき)」「篳篥(ひちりき)」をそれぞれモチーフにした、昔話のような、伝説のような物語です。一つ一つの楽器をとても大切に思いながら、お話を書きました。

笙は「天から差し込む光の音(天の音)」を表し、龍笛は天と地の間を駆ける「龍の鳴き声(空の音)」を表し、篳篥は人の心の奥深くにまで響いていく「人の声(地上の音)」を表すといわれています。雅楽は、この「天・地・空」の三つの楽器を合奏をすることで宇宙を表現したのだそうです。

この本は、私が作家として歩き始めてまだ3年ほどしか経っていない頃に出した本であり、講談社さんに初めて持ち込みをして企画が通った作品でもありました。昔はこういう文章をよく書いてたなぁ、と懐かしく思います。今は絵本よりも読み物の長い文章を書くことのほうが多くなってきていますが、表現の形は変わっても根底に流れているものは、やはり今と通じるものがあるように思います。

私にとっては自分の原点ともいえるとても大切な作品です。機会があったらぜひ読んでみてくださいね。

 

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『白うさぎと天の音 雅楽のおはなし』(絵:東儀秀樹 講談社

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