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銀の小箱

児童文学・童話作家 かんのゆうこのブログ

ボローニャ国際児童図書展。


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 現在イタリアのボローニャで開催されているブックフェアを訪れている私の担当編集さんから、ワクワクした様子で写真やレポが届いたので、今日は少しボローニャブックフェアの話をしようと思います。


ボローニャブックフェアというのは、毎年春頃にイタリアのボローニャ市で開かれる児童書の国際ブックフェアで、翻訳権の売買が行われる催し物です。

 

フェアには、出版社、作家、画家、著作権エージェント、印刷関係者、書店員、テレビ・映画製作者などさまざまな人たちが訪れ、版権の売買のほか、児童書をめぐる最新の情報交換が活発に行われるそうです。

 

世界中の出版社が自社一押しの児童書を持参してブースを出し、パネルやポスターでブースを飾り、世界のマーケットに向けて自社の本を紹介します。それと同時に、編集者たちが世界中の出版社のブースを回り、自分の会社から翻訳出版したいと思える児童書を探して回ります。


会場では、編集者や版権担当者、絵本作家さんに混ざって駆け出しのイラストレーターたちもたくさんやってきます。というのも、会場には、児童書や絵本の仕事を夢見ているたくさんのイラストレーターや画家たちが、自分の作品を直接出版社に売り込むチャンスもあるからです。

 

そのほか、絵本作家の登竜門としても知られている絵本原画コンクール入賞作品の展示や、各賞の発表、講演会などなどイベントもたくさん行われるそう。ボローニャブックフェアは、世界最大の児童書見本市なのです。

 

今年、講談社では、『はりねずみのルーチカ』をボローニャに出品する中に入れてくださり、私の担当編集さんが現地ではりきって海外の出版社の方々にルーチカを紹介してくれています。

 

ルーチカの絵を描いてくださっている北見葉胡さんは、ボローニャ国際絵本原画展で二回入選、2009年には『ルウとリンデン 旅とおるすばん』(作・小手鞠るい 講談社)でボローニャ国際児童図書賞(ラガッツィ賞)受賞を受賞されているという、輝かしい経歴をお持ちの画家さんです。

世界中で出版されている絵本の中から選ばれるわけですから、本当にすごいことだと思います。今年も歴代のラガッツィ受賞作品が会場に展示されている様子を、担当編集さんが写真で送ってきてくれました。

 

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ラガッツィ賞を受賞した『ルウとリンデン 旅とおるすばん』

 

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講談社ブースにて、受賞作品とルーチカを並べて置いてくださっていました。

 

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 講談社の児童書ブース。一番上が高学年向けのファンタジー『獣の奏者」(作;上橋菜穂子)、中段に中学年向けの「はりねずみのルーチカ」シリーズが展示されていました。左側には英訳されたルーチカの紹介リーフレットが置かれています。

 

ルーチカは、現在、中国の大手出版社から全巻(1~5巻)の翻訳出版が決まっていますが、ヨーロッパからはまだ翻訳のオファーはありません。ヨーロッパでは、日本のアニメやマンガはとても人気で定評がありますが、絵本や児童文学は、なかなか翻訳出版されないのが現実です。

 

ヨーロッパでは、自国に優れた児童文学がたくさんあるので、アジアのマーケットで積極的に児童文学を探すということがあまりないらしいというのが、私が以前、聞いたことがある話ですが実際のところはよくわかりません。

 

それに加えて、ルーチカの対象年齢は中学年向けという、日本でも売りにくいと言われている年齢層を対象にしている本なので、世界のマーケットに受け入れてもらうのはなかなかむずかしいと思いますが、ボローニャに出品してもらえるだけでも貴重なことなので、参加できたことそのものを楽しむような気持ちで日本からルーチカたちを見守っています。

 

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